80年以上の時をこえ、愛される町中華の老舗「山田屋」さん。創業は大正12年だとか。街で働く労働者や学生さんたちを支え、ここまでやってきた歴史にはきっと正義があるんですよね。安いんだけど美味しいとか、同じラーメンならあそこで食べたいとか、大きな町の小さな中華屋さんには他のチェーン店じゃ真似できない「温もり」が溢れていると思います。そんな愛されるお店の看板商品を一品紹介させてください。

麻婆豆腐はスープ半分量でとろみは若干強めです。マイルドチャーハンはかまぼこが2切れ冷蔵庫にあったので刻んで加えてありますが、味に干渉していません。

iketchの十八番「特製麻婆豆腐」と「マイルドチャーハン」で「山田屋さんの麻婆チャーハン」を作っていきます。麻婆豆腐だとやっぱり「白ごはん」という方も多いはず。でも、腹ペコ会社員や学生さんはこれくらいの「やんちゃ飯」が好きなんですよね。当たり前のことなんですが「麻婆豆腐もチャーハンも美味しくないと成立しない」という難易度の高い料理なんです。そこで過去記事「1+1=2、ニラ玉ラーメン」で書いたことを思い出して欲しいんです。足したら2になる、しょっぱくなるってことです。じゃ、「山田屋さん」はどうやって作ってるの? ってなりますよね。ご主人にインタビューしたわけではないのであくまでiketchの仮説なんですが、それぞれの料理のいい部分をクローズアップして、調味料で調整しているはずなんです。

iketchは物事を測ったりするとき「比率」というのを大事にしています。例えば今回の「麻婆チャーハン」なら麻婆豆腐:チャーハン=7:3っていう考え方で捉えています。麻婆豆腐をあんとしている以上、多分最初に口に飛び込んでくるのは「麻婆豆腐の旨み」です。これが弱いとまず美味しく感じません。だから、とろみなど一部調整はしますが、基本「いつも作る麻婆豆腐」に仕立てます。次は「チャーハンの〇〇」です。〇〇の部分にはいろいろな言葉が入ります。「旨み、しょっぱさ、香ばしさ、香り、歯触り、食感... 」、ただ、全部は持ち込めません。そうすると1人前として成立した「チャーハン」になってしまうからです。麻婆豆腐を美味しくするために「残すものと端折るものを選択する」ということが肝心です。

出来上がるもののゴールをしっかり捉えて、調理していきましょう。今回は「旨い麻婆豆腐をかけた熱々の香ばしいチャーハン」でした。そこはバッチリ再現できてると思いますよ!

「マイルドチャーハン」はそういう点を調整して作りました。塩味が立つ具材は入れない、塩味を効かせない、ただし旨みは感じられるようにするとか、いろいろ考慮した結果のおいしさです。ちょっと上手い言葉が見つかりませんが、具材を受け止めるチャーハンとして美味しくなるようにしてあります。きっと町中華のご主人だってそうだと思います。おまけでついてくる中華スープもただのラーメンスープだったらしょっぱさを感じますもんね。そのまま飲めるように中華かえしの匙加減で調整しているはずです。そういうことがさらっとできるようになりたいものです。

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