また、豚汁かよ... と多くの人が思っているはず。でも、感の良い方なら気づいているでしょう! 実はこれまで作ってきた豚汁は「だしベースが全部違う」んです。隠していたわけではないんですが、だし引き(出しを取ること)を記事にしたら明らかにしていこうと思っていたんです。というのも、毎日仕事でやっていた僕ならともかく、お家でだしを毎日引くなんて大変じゃないですか。最初の頃にも書いていたんですけど「継続すること」が大事なんです。だから、便利な顆粒だしを積極的に使ってきましたし、これからも使っていきます。ただ、ここまで紹介してきた料理をいくつかこなせるようになった方なら要領も掴んできているし、レベルアップしたいですよね。そのために「黄金のだし」「琥珀のだし」を紹介しました。だしの基本を覚えれば、料理の腕は大きく上がります。では、これまで紹介した豚汁を振り返ってみましょう。

主役の豚汁=豚肉(イノシン酸)+あご(グルタミン酸とイノシン酸)=旨味が強い

名古屋の豚汁=豚肉(イノシン酸)+だし入り味噌(混合だし、アミノ酸など)=複雑でまろやか

〆の豚汁=豚肉(イノシン酸)+かつお(イノシン酸)=塩味が出て、旨味が際立つ

醤油豚汁=豚肉(イノシン酸)+椎茸(グアニル酸)+昆布(グルタミン酸)=穏やかな旨味

旨だし豚汁=豚肉(イノシン酸)+つけおき昆布(グルタミン酸)=だし感強く、控えめな塩味

もともと「味」に関することなので、文字にするのは難しいんですが、「主役の豚汁」はイノシン酸をあごで加えて、グルタミン酸で旨味の相乗効果を狙っています。「名古屋の豚汁」と「醤油の豚汁」は構成がほぼ同じなんですが、「名古屋の〜」の味噌には別のアミノ酸調味料がのせられているので家ではちょっと出せない旨味になっています。「醤油の〜」の方は椎茸と昆布の「精進だし」に豚肉の旨みをのせて、複雑なんだけど穏やかな旨みを実現しました。「〆の豚汁」はイノシン酸をダブルでのせてやや塩味が立つ、酒の後にちょうどいい旨味にしたてました。で、今回のは昆布オンリーでそのままだと味が優しすぎるので、水出しした昆布をさらに煮出して旨みを引っ張りました。昆布の香りと旨味が際立つ優しい旨味の豚汁です。だしって奥が深いですよね!

昆布だしの2段製法で作りました。ネギも大振りの小口切りで甘みが出せたと思います。
豚汁のように多くの具材を扱う際は、どういうゴール(出来上がり)にするかを、考えてだしのベースを決めています。

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