前回は「煮浸しとお浸し」の違い、「煮物とは何か?」ということについて勉強しました。今回は「キャベツと厚揚げの煮浸し」を琥珀のだし(基本の「き」 琥珀のだしで作る「ガチのおでん」! の記事参照)を使って作りました。出来上がりを実食してまず、感じたことは「香りの立ち方」です。煮浸しなので、冷蔵庫で冷やす訳なのですが、蓋を開けると香りたつんです。麺屋の店長やっていた僕ですが、作りたてのつゆはとにかく香りが強いので(むせるほどです)一旦冷却して寝かせます(時間を置く)。これで落ち着いたそばつゆになるんですね。顆粒だしも、琥珀のだしも加熱しているときは良いだしの香りがするんですが、冷却後は琥珀のだしの圧勝です。前回言った「だしの香りと旨味を共に食す」のが煮浸しという料理なんだと実感しました。顆粒だしは香りがしないとはいいません、もちろん香ります。でも、蓋を開けてからが全然違います、冷やしているのに、です。味については両者に開きはありません。顆粒だしの方が旨味は強く感じますし、口の中での香りもばっちりです。う〜ん、どちらが勝ちとは言い難いですね。例えば、そばつゆを仕込むときなんか、かえし(醤油の調味料)とだしを合わせてあえて寝かすことで味と香りのバランスを取ったりするくらいですからね。すぐ食べるなら顆粒だしでめんつゆをといたほうがちょうど良いです。結論としては、やはり、状況に応じて使い分けるのが賢いと思いました。だしの香りと旨味を全面に出していきたい出し焼き卵、茶碗蒸し、お吸い物、炊き合わせ、含め煮なんかは琥珀のだしが本領発揮します。それ以外の味噌汁や、煮物、どちらかというとだしが裏方の仕事をするような料理の時は遠慮なく顆粒だし使って良いと思います。今回のように同じ料理を作り比べてみるのも面白いですよ。おだしを是非、自分のものにしてください!
Twitterでフォローしよう
Follow mitsuguikedaおすすめの記事
[身体の内から] ピリ辛ソースで食すお好み焼き [温めろ!]
寒いですね。当たり前なんですが、こんな時は身体を温めるような食事が恋しいものです。先月は鍋物なんかをいくつか紹介してみたんですけど、そればか...
季節の天ぷら「タラの芽」で春の夜を愛でる...
タラの芽はウコギ科のタラノキの新芽の事で、この新芽の部分を山菜として食用とします。春を伝える食材として人気があり、山菜の王様と呼ばれています...
温故知新
「温故知新」とは以前学んだことや、昔の事柄を今また調べなおしたり考えなおしたりして、新たに新しい道理や知識を探り当てること。 「故ふるきを温...
朝食に! キャベツと豚バラの胡麻味噌和え
おはようございますか、こんにちはか、こんばんはかわかりませんが、朝っぱらから油ギットギトの炒め物で「よっしゃ、今日も元気にいったろか!」とは...
ワインが飲みたい? こんなのでいいじゃない!
ワインは普段飲まないんですが「クリスマスの時に洋食と一緒に...」と思って飲みそびれていたものがありました。幾度となくボトルを開けるチャンス...
まかないにも登場! iketchの中華丼
「いいのか、これやって? もうネタなくなったんじゃないの?」なんて言われそうですが、ご安心ください、大丈夫です(何が?)。というのも、こいつ...
甘い国産トマトで作る、試行錯誤のミートソース!
麻婆豆腐の衝撃冷めやらず、基本の「き」で紹介した鉄板レシピ「スパゲティミートソース」も見直してみることにしました。甘さが際立つのがいやで、国...
[だし強化月間] お吸い物を勉強しとこ! [かつおだし]
「吸物(すいもの)は、だしを塩や醤油、味噌などで味付けたつゆを、魚介類や野菜などの実(み)とともに吸うようにした日本料理。羹(あつもの)とも...
最近のコメント
4月0 Posts
5月0 Posts
6月0 Posts
7月0 Posts
8月0 Posts
9月0 Posts
10月0 Posts
11月0 Posts
12月0 Posts
1月0 Posts
2月0 Posts
3月0 Posts
キャベツと厚揚げの煮浸し
キャベツ1/4個、厚揚げ1/2枚、煮汁(琥珀のだし300ml、薄口醤油大1と1/2、酒1と1/2、みりん小2)、削り節適量
1:キャベツは一口大にカットしておく。1Lのお湯にひとつまみの塩(分量外)を入れ沸騰させる
2;厚揚げを一口大にカットしておく。沸騰したお湯にキャベツを入れ、再沸騰後ザルにあげる
3:同じ手鍋に500mlの水を入れ沸騰させ、油揚げの油抜きをする
4:手鍋を濯ぎ、煮汁を沸騰させる。沸騰したら厚揚げとキャベツを入れ火を止めそのまま冷やす
5:粗熱が取れたら、器に盛り付け削り節を適量かけて、完成 ※冷蔵庫で冷やすと尚美味しい。