さて、二話の続きになりますが、わさびのエキスパート山本食品さんに「本わさびのおいしいすりおろし方」を教えていただきました。舞台を一旦自宅に戻して「美味しいわさび丼」を作っていきたいと思います。で、最初に警告です。「チューブわさびは使用しないでください」。一切責任は持ちません。繰り返し述べているように、ホースラディッシュの成分が強すぎるので涙が止まらなくなりますよ。生のわさびを手に入れてからチャレンジしてくださいね。

滅多にお目にかかれない「ワサビグリーン」! 見てください、この鮮やかな色! これが本わさびの実力だ。(米:彩のかがやき、かつお節:マルトモかつお節10パック、醤油:弓削多醤油吟醸純生、そして本わさび:山本食品天城産生山葵! 主役しかいない!)

過去「孤独のグルメ Season3 第三話:かどやの生わさび付きわさび丼」の回で、松重さん扮する井之頭五郎がとても美味しそうに食べるので、視聴者が真似をしてチューブわさびでやったらしいです。原作者の久住さんがテレビ公開直後にTwitterで「チューブわさびで真似しないでくださいね」と呟いた時にはもう手遅れで「やっちゃいました... 」とのリツイートが多数。「えらい目にあったでしょ!?」と心配しておられました。そうなんですよね。これがわさび嫌いになっちゃう理由だと思います。辛すぎて食べられるわけがありません。今回は現地で入手した「本わさび」を正しいやり方で美味しく食べる「完全保存版」です。やってみたいな〜 が行動に変わることを願ってやっていきましょう!

さて、山本食品さんによると「わさびはとにかくきめ細かく下ろすほどに辛味が増します。これはわさびの細胞が壊れることで辛味成分が生成され、粘りも出て辛味や風味が増すためです。」とのこと。加えて「わさびは笑いながらすれと言われるのは、力まずに優しく下せば上手くおろせるという言い伝えです。」とありました。なるほど、それは面白い話です! で、おろし金はどうするの? という話なんですが「鮫皮おろし」という目の細かいおろし金を用います。一般家庭ではなかなか常備されていないシロモノですので、iketchも今回合わせて購入しました。

難しい料理ではないんですがわさびを使った料理はスピードが命です。ゆっくり丸くすりおろすわさびですが、風味、辛味は揮発性。10分以内に食べるようにとのこと。本わさびというのは高価な上にデリケートな野菜だったんですね。

信じてもらえないかもしれないんですが、わさびが甘いんです! こんなに香るのに、これ衝撃的!!

当然、元そば店長ですから十八番「もりそば」で勝負です。

蕎麦はバッチリ茹でたて、しめたて、盛り立て。奥に見えてる「わさび」と勝負だ!

ふわっとしたわさびが、特製そばつゆにふわっと溶けていきます。ズズッと啜ると辛さを感じさせない上品な香りが爽やかに鼻に抜けていきます。わさびってハーブじゃなくて野菜だったんだと思う瞬間です。

今日、地域の大手スーパーで見かけた本わさび(安曇野産)1本¥1800でした... こりゃ、手が出せないや。もし、旅行などで伊豆にお出かけになる際は、山本食品さんを訪ねてみて下さい。良心的な価格で絶品のわさびが購入できるはずです。わさびは日本人の伝統食材。美味しい日本食の一つとして末長く続く文化であってほしいと切に願います。

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