スナップエンドウに限りませんが、旬、というか時期があります。現れた時のドキドキする思い、一緒に過ごす楽しいひととき(美味しいものになって楽しませてくれる時間)、そして時期が去り目の前から消えていく時... もっとも今のご時世冷凍物や、ハウス栽培、加工ものがありますので一年中目にしますが、やはり心は揺らぎます。人との出会い、別れに似ています。店長だった頃、人を育てることが好きで、採用から初動(初期トレーニング)を超え、一緒に走る営業の日々、卒業という別れを繰り返してきた日々を思い返します。出会いが好きなくせに別れることがとことん嫌な自分。身勝手ですよね。

「お別れ会なんてするなよ」っていつも言うんです、がたいの割に涙腺脆いんで。「今までありがとう」とか「お世話になりました、店長」なんて色紙を渡したり渡されたりすると、もう、涙止まらないんですよ。「嫌だ、嫌だ」って当時30も過ぎてた自分が、人前で涙堪えられないんですよ、心の中で幼児のように駄々をこねて自分を苦しめるんです。でも、それが人生なんだって言い聞かせ、言い聞かされここまできました。自分を前向かせるために「See you next then!(また会いましょう)」僕はそういってお別れしてきました。別れは別れじゃない、また、出会う時までのちょっとしたインターバルにすぎない。その人と生きた空間や、過ごした時間、食べたもの。無くなったりしません。思いや、血肉となって命を現在まで運んできてくれてるじゃないですか。

季節の一瞬を彩り、輝いて、喜ばせてくれたスナップエンドウさん。また、旬の時期に会いましょう(そうはいっても、恋しいと冷凍物買ったりするんですけど(笑))。あなたをもっと美味しく調理できる自分になれるように努力します。プリッと美味しく、口の中で春が香るあなたでいてください! See you next then!

ツナの旨味とスナップえんどうの食感が楽しい一品です。ツナの煮汁に少しコンソメを溶かして、粗挽き胡椒で仕上げました。副菜にもつまみにも最適な一品です。

追記:皮を残す手間はありますが冷凍枝豆や、インゲンとかでも美味しくできると思います。インゲンなら塩と七味、一味がいいかな。では、また。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事