嗜む... いい言葉です。「きちんとする」の意にiketchはとらえています。「だし強化月間」のご褒美に、美味い冷酒と、〆そばといきましょう! 基本の「き」とまではいきませんが、乾麺か生そばをひと束、麺つゆでもいいからキッチリ冷やした蕎麦つゆ、チューブわさびでもいいからネギは切り立て、ゆがいたお湯は蕎麦湯でいただく... これでいいじゃないですか。

刻みのりは使いません。市販品だとどうしても蕎麦の香りが海苔の香りに負けちゃうから(汗)

ズズっと音を立てながら啜るそば、僕は藪蕎麦スタイルが好きなのでしょっぱめのつゆにそばをチョンと先だけ浸して食べるスタイル。広がる鰹と醤油の香りと旨み。ネギの食感、わさびの香りと辛味。こんだけ揃っていれば天ぷらなくても、他のタネがなくても、蕎麦は美味しい。そば前(そばを食べる前に出てくるおつまみ)もいらない。そばをワクワクしながら作っていることが「最高のつまみ」。美味い帝松をクイっとやりながら、茹で上がるそばを待つ時間、流水できっちり滑りをとって締める瞬間、盛り皿に盛る瞬間、蕎麦つゆを注ぐ瞬間... その一つ一つが美味しいつまみとして立ち上がってくる。

目の前に現れたのは、何の変哲もないただの「もりそば」。啜ると鼻に抜ける爽やかな蕎麦の香り。今日はお月様が綺麗ですね。冷酒を飲み干して、蕎麦を胃袋に収めて、蕎麦猪口で蕎麦湯を味わうまでが、嗜み。素朴で、最高に贅沢な時間の溶かし方かもしれません。

「THE これでいいんだよ」の極み。お腹が落ち着いて、酒も余韻が残っていて、月も綺麗。これ最高の贅沢じゃないですか?

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