僕の家族は九州宮崎県の出身だったりします。鶏肉を使った料理が本当に多い。祖父がケンタッキーが好きでよく、バーレルで買ってくれていたのですが、出かける時に「鶏ば食わんね」(訳:ケンタッキーフライドチキンを買いに行きませんか?)と言って自分を連れ出したことを覚えています(ニワトリばくわんねって... 生々しいなぁ)。鶏の料理が身近なのは、九州という土地に根ざしたものだったんですね。「がめ煮」という福岡の郷土料理があるのですが、正月のおせちがわりに我が家ではこれを作ってくれていました。祖母が1日がかりで、お正月3日分を作るわけで、すごい量です。祖母は「がめ煮」と呼んでいましたが、一般的には「筑前煮」の方が分かりますでしょうか。ただ、「筑前煮」と違って、骨つきの鶏肉をふんだんに使い根菜類と共に炊き上げます。そりゃあ、うまさが違います。3日目には残った冷たい汁をご飯にかけて食べるのですが、真冬でも最高に美味しい。祖母が「骨が喉に刺さりよっと」(訳:鶏の骨のかけらが喉に引っかかるかもしれないので気をつけて食べなさい... 恐ろしい)なんて言ってたのも懐かしい思い出です。「がめる」は博多の方言で「寄せ集める」という説や、遠い昔「かめ=すっぽん」を煮込んで食べていたというところから名付けられた説などあります。学校給食などでお馴染みの「筑前煮」はこの「がめ煮」をアレンジして全国に普及させたものなんだそうです。骨つき鶏肉を使うから、旨味に勝る「がめ煮」。手羽中についてる骨なんて僅かですが、旨い出汁を引くのに十分です。祖母を思い出しながら、いってみましょうか!
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九州の「がめ煮」
手羽中10本、干し椎茸4枚、ごぼう1本、里芋5個、こんにゃく1/2枚、ニンジン1/2、筍中サイズ1P、大根1/3本、あごだしの素1pc、砂糖大3、醤油大4、酒大2、水700cc
1:干し椎茸は700ccの水で戻し、汁はそのまま使用する。手羽中以外の野菜は一口大にカットし、ニンジン、大根は耐熱容器にラップをして600w5分でレンジアップしておく。ごぼうは水であくとり5分
2:大鍋で手羽中の皮面を下にして焼き目をつけながら脂を出す。十分に脂が出たらこんにゃくを入れて炒め合わせる
3:手羽中、こんにゃくに火が通ったら残りの野菜を入れ、砂糖と醤油を加え炒め合わせる
4:全体に砂糖と醤油が絡んだら椎茸の戻し汁、酒、あごだしをくわえて落とし豚をし弱火で煮込む
5:煮汁が半分量になるまで煮込むが、途中で味を見て醤油を小さじで入れるなど調整し、甘辛味に仕立てる
6:煮汁が半分量になったら火を止め、粗熱をとって冷まし、器に盛り付け完成