ウィンナーと卵焼きとおにぎり。子供が喜ぶお弁当メニューなんですが、高校時代毎日の弁当の内容でもあり、遠足の時の力飯であり、受験戦争を戦う自分への「戦闘糧食」でした。冷めても大きく味が変化しない、子供が喜ぶ内容、簡単調理と祖母は知っていたのでしょう。

家の食事は鶏肉や野菜がメインだったので、こういう内容もありなんだと祖母は思っていたのかもしれません。普段家では出ない料理だったのでiketchの心も弾みました。この3品しか弁当箱には入っていません。なんなら高校時代はおにぎりではなく白飯に白胡麻をかけ、詰め込んだだけでした。でも、量はたっぷりです。「ババァは凝ったもんはわからん。立派になってから好きなものを食え」なんて言われましたったけ。
「おばあちゃん、これ僕の全部好きなものなんだよ。」
塩だけで味付けした玉焼きとウィンナー、丸く結んだごま塩おにぎり。iketchも明日は覚悟を決めないとと思った時は、わざとこれを作ります。言ってみれば勝負飯。このお弁当で負けたことないんだよな、自分に。早起きして、時に夜なべして一生懸命作ってくれた尊いご飯。これに支えられて生きてきました。忘れてはいけない祖母の愛。忘れてはいけない素朴さ。
