iketchといえば麺料理、麺料理といえばiketch(そうは言わない)! ということで2025年版の「肉うどん」いってみたいと思います。肉汁うどんといえば、肉の旨みが溶け出したつゆでいただく埼玉の郷土料理なんですが、肉うどんというとかけうどんにペラ肉がのっているイメージです。正直なところあんまり「食べた〜い」ってならないんですよね。過去の職場でもそういうのがあってやはり「かけうどんにペラ肉」がのっている奴でした。

で、食べてみるんですが別に不味くはないんですよ。これでいい、これでいいんですが... なんだろう、違うなってモヤモヤしてました。気付いたのは「和風チャーシューとかけうどんのおつゆの相性」なんじゃないかということ。もちろん、おつゆにはいいおだしとかえしを使っています。でもね、いいものを組み合わせるといいものができるんじゃないんですよ。当時、こんな感じで上司(というか商品部の連中)とやりあったことがあります。チャーシューは自家製でいいおだしとかえしでじっくり煮込んであります。そして煮込んだつゆはそのまま「肉汁うどんのつゆ」として使用していました。これが固くて太い武蔵野うどんにバッチリ絡みます。もう、いつまでも食べていたい感じになるんです。でも、それはつけ汁としてのことで、中にうどんを入れたままにすると流石にしょっぱい。

「水で薄めりゃいいんじゃないですか?」

「ダメだ! 適当なことばかり言うな」

怒られましたよ。だから当時は水だと「水っぽくなるから」ダメなんじゃないかと仮定し、色々に作ってみたおだしでチャレンジしたんですが、どうにも重い。かけうどんってチャチャッと啜るイメージなのに、なんかおつゆが重くて食べにくいんです。香りもそんなに活きない。そもそもチャーシュー乗っけてますから。寒くなってきたし、肉汁を冷たいうどんで食すと言うのも(iketchは大好きなんですが)みなさんはやりにくいし、だったら「肉うどん」として熱々を食べてもらいたいな、簡単にできないかなと思ったんです。どうする、かけつゆ?

考えました。桃屋のつゆ(甘めのつゆなら別ブランドでもOK)は絶対に使いたいな、だしは混合だしでいくか... 肉はどうする? バラ、ロース? 色々仮説を立ててみました。今回は桃屋のつゆと混合だしを軸にして肩ロース煮込み肉汁ベースを作ります。そして、それをかけうどん用のつゆに再希釈してみることにしました。つまり「水で薄める」わけです。タブーにしてたことに着手するわけです。結果は...

「騙しやがったな(怒)! 普通に美味いし、抜群に統一感があるじゃねぇか(笑顔)」(忙しい人ですね)

まぁ、肉汁用の肉とつゆの杯数的な問題とか色々あったんじゃないかと思います。当時はまだ若かったんで、僕もそこらの考えには及びませんでした。今回は先行して「肉うどん」で紹介させてもらい、後日、その肉を仕込んで「肉汁」を作る過程をお見せします。これなら家でも作れるはず。いちからかえしを仕込むと3週間はかかりますからやはり現実的ではありませんし、醤油や調味料を合わせて作っていくのも手間がかかるでしょうし。ですから、肝心なところだけ自分と桃屋さんに任せました。次回は肉汁つゆの作り方を紹介しますので、お楽しみに。ではまた。

Xでフォローしよう

おすすめの記事