前回登場したきんぴらラーメンなんですが、僕の敬愛する料理家「結城貢」先生の「牛きんぴら」を乗っけてあります。なぜ、自分のきんぴらではなかったかというと、僕の専門はうどんとそば。正直、ラーメンスープは未知の領域なんです。黄河菜館の「きんぴらラーメン」に乗っているきんぴらはごく普通のきんぴらで、他はネギとほうれん草で肉らしいものは見られません。で、あの豊かな風味と複雑な味わいを実現しているということは、ラーメン屋さんのスープだからじゃないかと目星をつけました。スープはかえしとだしで構成されていますが、うどんそば屋のだしは魚介、ラーメン屋は獣骨と野菜なので引けるだしがそもそも違います。そこで、旨味と甘味が溢れる結城先生の十八番「牛きんぴら」に目をつけたということです。これをのせて旨味を上げられないかと... 大正解でした。牛の旨味、ごぼうとザーサイの異なるシャキシャキ感がバッチリ麺と絡みました。今日紹介するのは20年以上も前に結城先生が作られたレシピで、ニンジンを少し足したくらいで他はいじっていません。僕のきんぴらはややシャープでお酒に合うような味付けなんですが、先生のは旨味、甘みが際立ちしっかりご飯が進みます。お子様も喜ばれると思います。でも、20年も前のレシピが色褪せないなんて、素晴らしいですよね。先生に敬意を表して、いただきます!

副菜じゃない、完全に主菜です。ご飯がパクパク進む味。「匠のきんぴら」と呼ばせていただきます!

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