秩父地方では、昔から普段の食事には必ず添えられていた「おなめ」いよいよ登場です。土用の暑い時に作るそうで、いわばスタミナ日常食。おなめはかなり塩もきいていますが、春先だとふきのとう、夏だとみょうが等を刻み込んで一緒 に食べると、季節の味となり食欲をそそりますよ。流石に今回は作りません(作れません)!! 創業70年の歴史を持つ秩父の老舗「新井武平商店」様より取り寄せた渾身の「おなめ」をおいしく頂戴するというブログになります。

しっかり冷やしたみょうが、人参、きゅうりをおなめにつけて召し上がれ! 旨ジョッぱくコクのある味わいが、新鮮な切っただけの野菜を引き立てます。

さて、秩父市は、埼玉県の南西部に位置する市。 人口は約6万人で、秩父地方の中心。面積は約578km²で、埼玉県内では最も広い市町村でもあります。観光名所として県内外から有名な都市で、いわば埼玉県のオアシス、桃源郷です。由緒正しき観光名所といえば関東最強のパワースポットとして知られる三峯神社を筆頭に、御岳山(埼玉県秩父市)、秩父神社でしょうか。季節で追うなら春は色鮮やかな羊山公園・芝桜の丘やしだれ桜、夏は清流の川遊びやホタル観賞や滝めぐり、秋は関東でも有名な紅葉、冬は氷柱など枚挙にいとまがありません。「新じゃがの味噌ポテト」でも紹介したんですが、美味しいものもたくさんで、とても今回だけでは紹介しきれません。ですので、おいおい紹介と魅力については語るとして、郷土料理「おなめ」を紹介します。

なめ味噌に練り込んだ野菜はさまざまで、家庭によって違います。「新井武平商店」様は茄子と生姜を味噌に練り込んでいます。

『「おなめ」は、麦こうじと大豆を使用した発酵食品である。冷蔵庫で保存すれば半年以上日持ちすることから、保存食としても重宝されており、ご飯がすすむ料理として日常の食卓で食べ継がれてきた。秩父地域を中心に、武蔵野台地北端や東北部地域、入間台地などで食されている。 材料となる「おなめこうじ」は、水に浸しておいた大麦と炒った大豆を蒸し上げ、こうじ菌を混ぜ合わせて作られる。作るのに手間がかかり専門知識が必要なため、現在は「おなめこうじ」自体が販売されている。具材となるのは、季節の食材のほか、塩漬けのナスや椎茸、シソの実、古生姜など、家庭によってさまざまである。』(農林水産省/うちの郷土料理)。これぞ古来からの常備菜。先人の知恵と言えそうですね。日持ちがする、ご飯にも酒にも合わせてくる守備範囲の広さ、素朴な味わいのなめ味噌です。

味噌以外の野菜の食感や風味も楽しくて夢中になって食べちゃいます! こりゃ、日本酒やご飯が止まらなくなりますね。

入手するのがちょっと難しいのですが、一番手っ取り早いのが秩父郡皆野町に出かけること。後は川越市幸町(時の鐘)のすぐ近くに「時の鐘店」がありますのでこちらの方が埼玉在住の方ならアクセスが楽ですかね。りんかい線、川越線、埼京線、東武東上線、西武新宿線が乗り入れています。後はネットスーパー。楽天さんで取り扱いがありますので、一度試してみてください。老舗の美味しい「なめ味噌」で、新鮮な野菜とともに晩酌なんて洒落込むのもいいんじゃないでしょうか?

所用で川越に行ったときに街を散策していて入手した壺。こういう一品が抜群に料理を美味しくしますよね!

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