唐突に始まった姉弟対決なんですが、やっぱりいいアイデアが出てこない。りんごって生以外でどう食べたら美味しいんだっけ。色々悩んでました。りんご、りんご、りんご... りんご飴、焼きりんご... 来た! それだ! 焼きりんごだ! 香ばしくて、甘くて、美味しいやつだ、料理じゃなくて、お菓子でレシピを検索しました。すると「タルトタタン?」 なんかフランスに過去、阿佐ヶ谷姉妹みたいなのがいて、シャレで作ったお菓子だとか(違います)。意外性。普段iketchは甘いお菓子なんて作りませんから。これでいってみるか! となりました。
ところで、タルトタタンって何なんでしょうか? 巷でよく聞くキーワード(今はハッシュタグっていうのか/おじさんですみません... )では、タタン姉妹、キャラメリゼ、りんご、失敗というのが引っ掛かります。「? 失敗... とは?」実は、このタルトタタン、アップルパイの失敗品だったんです。

- 19世紀のフランス、パリソローニュ地方の「ホテル・タタン」で、タタン姉妹がアップルパイを作ろうとしたとき姉のステファニーがアップルパイ用のりんごをバターと砂糖で炒めていたところ、うっかり焦がしてしまった。
- 動揺したステファニーは、見た目を何とかしようとりんごの上にタルト生地をのせ、フライパンごと焼いた。
- 焼きあがったタルトをひっくり返してみると、キャラメリゼされた香ばしいりんごがきれいに並んだ美味しそうなケーキが出来上がった。
とありました。僕もタルトタタンって今回初めて作ってみたんですが、うんうん、ケーキですよ、普通に。焼いている最中がとにかく至福。「ここは天国かよ(いったことはありません)!」というほど甘く、香ばしい香りで満たされました。普段の「もつ煮」「ホルモン焼き」が臭うキッチンとは思えない状況に若干狼狽えました。「やっば、これで失敗作かよ... フランスやべぇ、超やべぇ(お前もな)」少なくとも普段の自宅の匂いではない、甘美な香りに包まれ、コーヒー淹れちゃったりして。で、カットして一口...
「 ...貴族かよ!」
めちゃくちゃ旨いじゃないですか(超笑顔)。何なのタタン姉妹って!? 阿佐ヶ谷姉妹くらいにしか思っていなかったiketchは全力で土下座モードに突入です。
さて、ネットのレシピを色々検索して、僕なりにアレンジしてのオリジナルレシピになります。まず、フライパンにバターを溶かして、グラニュー糖まいてなんですが、今回のケーキ分量だとグラニュー糖10gに対してシナモンシュガー5g使っていきましょう。買いましょ、ケチらずに¥180くらいですから。香ばしさが出ます。りんごは皮付きの薄切り、これも香ばしさを出すためです。ホットケーキミックスを数十年ぶりに使ったんですが、無糖の安いヨーグルトを混ぜ込みましょう。少し酸味が欲しいです。で、弱火でじっくり焼きましょう(今回はラジエントヒーターGJ!) 写真見てください。難しいこと何もしてません。男が卵焼き器で作る「男らしいほったらかし、タルトタタン」です。これ、男の人にぜひ作ってほしい。彼女や奥様、子供に休日にでも作ってあげて! 評価爆上げですよ!

追記:
りんご1/2個のレシピだと円形のフライパンではリンゴの量が足りず、空白だらけで寂しいです。普段あまり使わない卵焼き器の出番ですよ! ダイソーで買えます。これで綺麗に隙間が埋まります。それと巷に溢れているレシピはリンゴのカット表記が少々極端です。今回参考にしたレシピだとリンゴがかなり薄切りのため、リンゴがただ焦げてケーキ生地は生になりますし、反対に分厚いとリンゴの中まで火が通りません。そこでりんごは3ミリ厚に変更し、シナモンシュガーの合わせ技で対処しています。シナモンを香らせてじっくり火入れしていきましょう。ケーキの外生地を「オールドファッションドーナツ」の食感にする感覚です。
「姐さんどうですか? わざと失敗してやりました。でも、紅茶だって失敗の産物でしょ。失敗は成功のもとっていうじゃないですか。素敵な失敗が未来の扉を開くと思うんですけどね〜」
姐さん、笑ってるんじゃないかな。
「あんた料理はまだまだだけど、口はうまいね」
って。楽しい「姉弟のりんご対決」でした。では、また!