季節の食材を美味しく頂く日本人の知恵、天ぷら。サクッと軽い食感で見た目も音も、香りさえも美しいですよね。20年も揚げてくるとその思い入れやこだわりはしっかりと体に染みつくものです。江戸前なんて言葉があるんですが、こちとら「武蔵流」。熱々天ぷらをサクッと召し上がっていただくべく、このブログを始めた当初から色々試行錯誤を重ねてきました。いつも悩んでいたのは天どぶ(バッター液)のこと。温度はどうするか、卵はどうするか、小麦粉はどうするか... 家で作ることを考えるとお店と同じ仕様にしてもダメです。その時は頑張って作っても、次はやらない。「季節の野菜が手に入ったし、天ぷらにでもする?」くらいの気軽さがないと。そこで冷えた炭酸水を使用します。これなら難易度低い、コンビニで買えます。卵は入れません、ふっくらしちゃうので。小麦粉1に対して1.25の炭酸水を入れ軽く小麦粉を溶かす感じで混ぜます。力強く混ぜるとグルテンが発生してカチコチの天ぷらになりますので「ちょっとダマがあるな」くらいの感じで混ぜるのが良いです。油はキャノーラでいきましょう、変な色もつかずにからりとあがります。温度は175〜180度をキープするためにかき揚げなら1個づつ、他の天タネなら2個づつくらいを1〜1分30秒くらいの時間であげるのがベスト。タネは入れたら30秒は触らないこと。衣が剥げます。揚げた後はフライ用のバットでしっかり油切りをしてください、30秒くらいです。できるだけ、出来立てをお召し上がりください。5分以上経つと流石にベチャッとしてきます。なるほど、江戸時代屋台で売られていた理由が頷けます。面倒くさいですものね。作ってもらったほうがいいわけです。でも、季節のタネを美味しく食べるための日本人の知恵です。しっかり継承していきましょう。今宵一杯やりながら、桜エビ、玉ねぎ、菜の花のかき揚げに舌鼓。

最近はかき揚げ用リングもダイソーさんで買えます。表30秒裏30秒のスピード勝負になりますので、失敗しないように購入しておきましょうね。
天丼のタレは面倒だったので市販の鰻のタレを使いました。これでもばっちりです。濃さが気になる方は過去記事のかき揚げ丼を参照してください。
菜の花、玉ねぎ、桜エビと食感や風味が楽しいもので作ってみました。天つゆを添えましたが、揚げたてなら塩でもばっちり美味しい。
サクッと熱々の天ぷらで美味い日本酒と洒落込みましょうか!

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