桃の節句。そもそも、独身で子供もいない自分が「ひな祭り」だと大騒ぎしても仕方がないので、イベントに関連した僕なりのアプローチで今回は取り組んでみました。ちらし寿司は過去記事を参照してください。主役は「大根の葉となめこの味噌汁」の方なんです。誕生日といえばケーキ、クリスマスといえばチキンやケーキ、正月といえばおせち、何か特別な日には特別な料理が登場します。でも、その晴れの舞台を支えてくれている目立たない料理達って記憶にありますか?

僕もめでたいことがある時には祖母が、お赤飯を炊いてくれていたのは覚えていますが「汁物がなんだったか」とか「おかずはなんだったか」というところまでは覚えていません。今回ちらし寿司をまた作ってみて、汁物は何にするかな〜 と考えた時、普通に祖母の味噌汁を作っていました。特別な料理にばかり目が行きますが、それを支えていたのは間違いなくお袋の味だったはずです。日々食べている当たり前すぎる家庭の味が、たまにしか登場しない料理達を引き立ててくれてたんじゃないかと思います。



普段食べてる白ごはんと違って、ちらし寿司はやはり味が強いですよね。食べすすめて味噌汁を口にした時、「あぁ、ちらし寿司っておいし〜い」ってなるんです。で、気づいたんですね。本当に美味しいのは味噌汁の方だということに。味噌汁がいつものように当たり前の仕事をするから、ちらし寿司がドーンと構えていられます。頭の中には「ちらし寿司」のことばかり残っちゃって、味噌汁のことなんか忘れちゃう。今日のご馳走の陰に本当に美味しい「おふくろの味」が隠れているかもしれませんよ。しっかり覚えておいてあげてくださいね。