「塩鯖のあらと大根を使った潮汁で、船場で古くから家庭料理として親しまれてきた。鯖のだしがしっかりと生きた上品な味わいを楽しめる一品で、「船場煮」とも呼ばれる。魚のあらまで余さず利用する、大阪らしい“始末の料理”である。船場は、明治から大正にかけて大阪の商業の中心地として賑わった問屋街。当時、多くの奉公人を抱えていた商家の食生活は、朝夕が茶漬けと漬物、昼が一汁一菜といったごく質素なもので、月2回だけ、塩鯖などの魚が食膳にあがった。その魚の身をとった後の頭、骨、あらを使ってだしを取り、大根を煮たものが船場汁である。魚のあらまで余さず使えて経済的で、かつ時間をかけずに作れることから忙しい商家で重宝され、日常食として定着した。」(うちの郷土料理/農林水産省)とありました。要するにあら汁です。魚のあらゆる部位は滋味に富んでいます。それをクツクツと煮込んで旨味を最大限に引き出し、塩や味噌で味付けを施したものをあら汁と呼んでいます。居酒屋や大衆割烹なんかで食べることができます。真の酒飲みを自負するなら、「あら汁」は必ず頼んでいただきたい一品。それが例えば鯛なら、刺身だけじゃなく、鯛という魚そのものが好きになるはずです。今回は塩サバの切り身を使って作りましたが、ぜひ「あら」を使って作ってみてください。きっとその美味しさに感動するはずです。味噌仕立てで食べやすくしてみました。一杯やった後の〆にいかがですか?
Twitterでフォローしよう
Follow mitsuguikedaおすすめの記事
本気の激辛キムチ鍋ver.2.0!
前回食べた明星さんの鍋ラーメンにインスパイアされ、激辛味のキムチ鍋スープを作ってみました。ただ、辛いだけに寄せないコクと奥行きが必要だと考え...
オートミールブレッドでサンドウィッチ!(パン作りと調理編)
まだ「オートミールブレッドでサンドウィッチランチ!(レシピとミル選定編)」をごらんでない方はそちらの方からお願いいたします! あれですね、黒...
こういうのも刺身を旨くするんだ!
辛味大根続きで「こんなのも美味いよ」の紹介です。大根の辛味はアリルイソチオシアネート(芥子油)と呼ばれる成分によるもので、おろすことで酸素に...
[いつもの] 楽陽食品のチルドシュウマイ [美味しい定番!]
赤箱でお馴染みの楽陽食品さんチルドシュウマイなんですけど、だいたい¥100前後で旨さ変わらず頑張ってくれています。500ml缶の酎ハイ飲むの...
洒落たおつまみでも! タコのカルパッチョ(バルサミコソース)
格好つけてね、バルサミコ酢なんて買うもんだからどうにかしなきゃなんですよ、高いものだし。仕事で使っていた時はそりゃ、業務ですから常に発注して...
[リュウジさん負けないっすよ!] 激旨塩だれ麻婆豆腐!
まぁ、塩だれ麻婆なんて僕ぐらいしか思い付かないだろうとたかを括っていたわけなんですが、検索するとレシピメチャクチャあるじゃないですか!(絶望...
じゃ、これもいっとく? いわしのつみれ鍋!
マルトモさんのだし小鍋の紹介記事ばっかりになっていますが、それほど僕には衝撃的だった濃縮鍋つゆ。前回は「特製つみれ鍋」を紹介がてら、美味しく...
卵とじが食べたくなる事だってあるんだ!
旬の食材はとりあえず、卵でとじておけばご飯も進む美味しいおかずに! 似たレシピありますが、自分はこれです。今回は絹さやと新玉ねぎを使ってカニ...
最近のコメント
5月0 Posts
6月0 Posts
7月0 Posts
8月0 Posts
9月0 Posts
10月0 Posts
11月0 Posts
12月0 Posts
1月0 Posts
2月0 Posts
3月0 Posts
船場汁
塩サバ半身1切れ、大根3センチ、人参1/4本、生姜2かけ、薬味ネギ5g、かつおだし600ml、合わせ味噌大2、味醂小1
1:塩サバは2センチ幅にカット、生姜は薄くスライスしたものと千切りにしたもの1かけずつを軽く水にさらす(目安1分)
2:大根と人参は5ミリ幅にカット後半月切りにする
3:鰹出汁を手鍋に用意し、大根と人参を柔らかくなるまで煮込む(極力沸騰させないよう一歩手前の感覚で)
4:野菜が柔らかくなったら塩サバとスライス生姜を加える
5:塩サバに火が通ったら、味噌と味醂を加え沸騰直前まで加熱する
6:お椀に盛り、薬味ネギを加え針生姜をあしらって完成