あんかけスパ。名古屋生まれ、名古屋育ちのiketchですが、幼い頃には出会えなかった料理なんですよね。味噌煮込みうどん、きしめん、ういろう、味噌田楽、赤だし、スガキヤラーメン、オリエンタルカレー、春日井のキャンディー... ここらは当然知っているとして、どて焼き、味噌カツくらいが18歳までに口にしたギリギリの名古屋飯だったと思います。天むすとか、今回のあんかけスパは関東に出てきてから知りました。

だから知人の女性に「名古屋といえば、あんかけスパですよね?」と言われても、さっぱりわかりません。で、上述した言い訳を述べた上で「ちょっと調べてみますね(汗)」ということになったんです。当然、関東ではまず見かけませんのでGoogle、Amazonの力を駆使して「スパゲッ亭チャオ オリジナルソース(株式会社ヤマニフーズ/愛知県豊橋市)」に辿り着きました。酸味がソフトなトマトを使用し、牛肉やじゃがいも、にんじん、玉ねぎを煮込んで作ったソースなんだそうです。

まずは概要から。「ゆでたスパゲティにソースを和えるイタリアのパスタ料理とは異なり、あらかじめゆで置きしておいた太いスパゲッティを、焼きそばのように、ラードや植物油で炒め、中華料理の餡のような粘性とコクのある辛味の効いたソースがかかった料理である。この辛味は胡椒をたっぷりと使うためであるが、味のベースはトマト味である。ミートソースを名古屋人好みの味に仕立てようとしてできたと言われる。」とWikipediaにありました。具材は、ウインナー、タマネギ、ピーマンが一般的みたいですね。そのほかに、ピカタ(豚肉黄金焼)やエビフライ(エビフリャー)などの具がトッピングされたメニューも好まれているようです。ここらは安定ですね。

1960年代に登場し、2000年くらいから広まったそうです。なるほど、iketchは知らないわけです。「スパゲッティハウスヨコイ」を立ち上げた横井博氏がイタリアン専門店「そ~れ」で働いていた時期の1961年(昭和36年)に生み出されたとされています。見た目通りではない酸味と辛味から、賛否が分かれる料理であるともありました。なんか、怖いな〜 なるべく、現地の雰囲気に近い形で再現してみましたが、いかがでしょうか。

「うんうん、それっぽい、名古屋っぽい」アピアランスに仕上がりました。香りはトマトと、ブラックペッパーが立つ感じです。実食。「あ〜 こういう味か。見た目と違って甘くない。ビーフエキスかな、だしは」となりました。これ、独特ですね。好き嫌い分かれるかもしれません。太麺推奨なので人生初の2.2ミリを使ってみたんですが、太麺なのに餡が強いからしっかり味が絡むんです。だから、ゴボッと口の中に旨味が入ってきます。食べ応えが容赦ない感じです。玉ねぎ、やピーマンをそれらしく添えてみたんですが、仕事してません(汗)。味変に卵は必要かもしれませんね。牛ベースのだしに、トマトの酸味とブラックペッパーの辛味をのせたあんかけで食べる、太麺パスタ料理、これが結論でした。ご飯に合わせるのは難しいな... お酒ならワインとかじゃなくてビールとかビールテイストの発泡酒がいいかなって思いました。

「名古屋城、ななちゃん人形、新幹線。あんかけスパでたどる尾張よ(終わり)」
ごちそうさまでした!