おいおい、暑いのに煮物かよ〜 なんて言われそうなんですが、「ヤマキ地鶏と鰹のだし」なんか目の前に置かれた日には...
「シャラップ!」
ってなりますよ(それはダメ)。「やりたいようにやる、人の話はそこそこに聞く、僕が正義!」の「流離の台所」じゃないですか!
iketch店長が恐ろしい顔で睨んでいるので、そっと目線を逸らして続けていきましょう... 「美味しく、楽しく、継続的に」でしたよね。わかってます、いきますよ。
「まだまだ続く作麼生! 説破!2026」だけでなく、本当に「ヤマキ地鶏と鰹のだし」には感動します。だし職人にとって怖いのは「おだしを頑張って引いたんだけど... 」なんです。
素材をしっかり準備して、温度や水の状態を考え、浸したり、泳がせたり。だし材が寸胴の中で踊る具合を見て火加減を調整し、丹念にアクを取る... たかが「だし」されど「だし」なんです。毎日が真剣勝負です。店によっては(特にラーメン屋さんが多いかな)「だし失敗=休店」なんて文字をSNSや実店舗でご覧になった方も多いのではないかと思います。あれ、ほんとだったりします。もうね、うまくいかなかったベースに何のせたって美味しくないんです。ベースがダメだから。理由は色々あります。アク取りがうまくいかなかった、そもそもアクが出しきれなかった(火加減)、素材の相性(使う食材の種類や使用量)、(あまりないですけど)不良食材、抽出するまでの時間、漉し加減... 様々です。吟味したってしくじる時はしくじります。
逆に上手く引けた時は、1日中休憩が取れなくたって根性入れて営業できます。お客さんがつゆ一滴まで飲み干して、「美味しかった!」って言ってくれるから。このだしをヤマキさんが用意してくれてます!

正直言います、ヤマキさん怒らないでくださいね。「液体だしなんてもんは、香りがダメだし、味も強すぎなんだよ」というのが持論でしたし、この商品に出会うまでは間違いなくそう思っていました。だし関係の仕事についていると固体、液体、原体問わず、メーカーさんから色々なオファーがあります。でも、実際、液体だしを使うと「香りが弱い(ない、感じない)、味が強すぎ(アミノ酸調味料の使いすぎで、鰹などの旨さがオミットされているか、逆に魚介が強すぎ)」るから使うなんてことは将来的にもないな、と思っていたくらいなんですよ。
「ヤマキ地鶏と鰹のだし」がいいと思うのは、鰹の風味を前面に出しすぎない、バランスの取れた仕上がりになっていることに尽きます。ヤマキさんは「だし屋」「鰹節屋」です。普通に作れば「鰹の風味」が前面に出る仕上がりになるはずです。でも、そうしていない。あくまで地鶏と他の風味食材とのバランスを維持しつつ、鰹の旨みを全体にきかせまとめ上げてる感じがします。失礼ですが、それが「大正解」だと思うのです。だから、今回は「遠慮なく」煮物の王道「大根の鶏そぼろ煮」に使わせていただきました。

大根の持ち味とつゆを吸った時の旨み、鶏挽肉の旨みとつゆを吸った時の旨み、これがどのように変化するか? 知りたくないですか? iketchは通常なら鰹と昆布でとった混合だしに薄口醤油、砂糖、酒、味醂などを溶かして地(ベース、スープ)を作り、煮込んで旨みを含ませていきます。この食材がかなり減ります。









