今月は洋食チャレンジ月間と題して、料理研究家、栄養士さんたちのレシピを紹介させていただいてます。まぁ、実際iketchの洋食に対しての引き出しが小さいので頼らざるを得なかっただけなんですが、いやぁ〜勉強になります。食材の取り扱い、火入れのタイミング、調味料のタイミング、盛り付け... どれも新鮮です。そして普段食べない味わいも良い刺激となっています。さて、今回はESSE2009年に紹介された浜内千波先生の牛肉とトマトの煮込みを紹介します。洋食といえば、ハーブ。パセリ、セージ、ローズマリー、バジル、タイム、ブーケガルニ...  想像もできないほどハーブが登場します。ところが、この料理は登場しません。これ、驚きです。今月は色々と洋食をやってきているんですが、個人的に用意したのはドライパセリ、イタリアンパセリぐらいで他の洋食でもほとんど使用していません。なのに洋食として成立しているってすごいことだと思います。実はこのハーブの使用が洋食の敷居をあげているウイークポイントだと思うんです。次作るかどうかわからない料理のためにひと瓶何百円もするハーブなんて買えません。買ったところで賞味期限切れで廃棄するのがオチです。でも、ハーブを使用しないでも美味しい洋食が作れたら... ちょっと素敵じゃないですか? 実は今月はそういうレシピを探してみたんです。先月の続きから栗原はるみ先生、小田真規子先生、そして浜内千波先生。フレーバーに頼らずに洋食を成立させています。こういうところを僕は学ばなければいけないなと思いました。牛肉とトマトの煮込みはそれぞれの食材の火入れ後の旨味相乗効果をよく考えて組み合わせています。牛肉の複雑な旨味、加熱することで増すトマトの旨味(グルタミン酸)、玉ねぎの甘味、それを引き締める塩胡椒。そういった細かな配慮が美味しさへとつながっているのだと思います。こんな一品覚えたら、彼氏、彼女、旦那様、奥様、びっくりすること請け合いですよ! じゃ、いってみましょう!

辛口の白ワインなんかが合いそうな旨味たっぷりのレシピです。

玉ねぎと新玉ねぎの使い分け

秋冬タマネギと春に出回る新タマネギでは、同じ調理法を行っても旨さを上手に引き出せないので、それぞれ特性に合わせて調理法を変えます。秋冬タマネギでは、じっくり加熱調理することで甘味と深い旨味を引き出せるので、大きめに切って、煮込み料理に使う方が向いています。一方、新タマネギは水っぽいため、煮込んでも旨さが引き出せないため、生食するか、軽く炒めて食感を活かした食べ方に向いています。タマネギには、辛味と甘味の両方の成分が含まれています。生のときは、辛味成分が強いため甘味を感じることが少なく、炒めるなどの加熱調理することによって、辛味成分は分解されて甘味成分だけが凝縮して残されるので、タマネギ特有の甘味が出てきます。さらに、茶褐色になるまで炒めると、甘味に旨味が加わり、カレーやシチューなどのベースになる濃厚なコクが出てきます。生食の場合、切ってから水にさらすと辛味が和らぎます。タマネギを切る前に、あらかじめ冷蔵して冷やしておいたり、切れのよい包丁で手早く切ると、涙が出てしまうことを抑えることができますので、参考までに。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事