僕が昔勤めていたところでも「フェアメニュー」みたいな感じで、それらしいうどんやっていたんですけど、パートさんに「名古屋の味噌煮込みって、こういうものなの?」と聞かれましたので、即答で「違います」と答えておきました。なんていうのか、それだと味噌味で食べるうどんなんですよね。味噌煮込みと違う。まず、うどんの状態が違うんです。うどんは湯がいた後に冷水で滑りを取りつつ、しめます。キュッと閉まることで弾力性を確保し、独特のコシを生み出すわけです。ですから、そのうどんをグツグツやっても味が入りません。せっかくの味噌の旨味や具材の旨みを弾いてしまうからなんです。じゃあ、「iketchがよく使う、茹で麺買ってくればいいじゃない」となるわけですが、それだとうどんに味は入ってもつゆに絡みません、いわゆる鍋焼きうどん味噌味です。山梨県のほうとうもそうですが、生麺から作りそのまま仕立てます、これが重要なんです。今回は乾麺を使っていきますが、小麦が溶け出した茹で汁がつゆにとろみをもたらし、うどんも滑りを取りしめませんので抜群に絡みます。とろみのついた味噌の中で調理されてこそ「味噌煮込みうどん」なんです。随分熱く語っていますが、「美味しく作れて、美味しく食べてもらって」初めてその料理を知らない人に「美味しさ」が伝わります。普通のうどんより少々お時間いただきますが、美味しい名古屋の名物を知ってください(これから埼玉の料理もこんな感じで紹介していきます)。熱々の濃い奴、旨いやつ... いってみましょう! (今回は乾麺のきしめんを使用しています)

とろーり、グツグツ、名古屋の美味しい奴です!
ポイントは差し水。煮詰まっていきますので水を足しながらお好みの味加減に仕上げましょう。

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